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2月19日

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菅民主党政権をめぐる国会議員の様相は、いよいよ細川政権の末期と同じ様相を呈している。

志のある少数者が、志がなく目先の自分の利益(次の選挙)のことしか考えられない大多数に足を引っ張られるのを見るのはつらい。

上り調子の社会ならいざ知らず、下り続ける社会のなかで、苦渋の策として優先順位をつけてドライブしなければならない政策の道筋のことを考えず、

めいめいが自分の庭を眺めた程度の視野から勝手なことをいう人々のあまりに多いことにうんざりする。(議員のみならず)

今解散総選挙をやったところで、自民党がかつての勢力を取り戻せるはずもなく、今以上に少数政党のバラバラな連立を組まざるを得なくなって、より

前に進めなくなるだけではないか。しかも政党や首相の首がかわったところでやらなければならない課題は同じで、処方箋も選べるほどありはしない。

国家の道筋について語るでもなく、永田町の内部で「今は椅子取りゲームのチャンスだから、攻勢をかけたれ!」といっているだけにしか見えない。

じゃあ、次のリーダーは財政再建をどのようにやるのか?対中、対露外交は、TPPはどうするのか?社会保障や災害対策はどう変革していくのか?

そうした課題への新たな提案のひとつもないままに、ただ現政権の批判のみですべての法案に反対を繰り返し国会の停滞を招くかせる手法。

国会議員たちが自分の権力を増すためだけの手法としての法案不成立作戦を互いに延々と繰りかえしを続けることで、

日本の停滞がさらに絶望的になり、そのために国民に与える被害についてどこのメディアも指摘しないのは不思議ですらある。

 

細川政権時には、政権末期に佐川急便との金銭問題をさんざん自民党からつつかれ、メディアや世論も「真相究明!」を叫ぶこととなったそうだが、

かつて自民党の予算委員理事だった野中広務氏は、当時をふりかえって

「予算委員会の自民党理事の仲間で徹底的に内閣をつぶそうと申し合わせをし、細川さんの個人的なスキャンダルに重点を置くようになりました。(略)

佐川の問題は総理が辞任するような話ではありませんでした。細川内閣は結局、自分で倒れた。

予算委員会ではない。国民福祉税で倒れたんです。細川つぶしが始まり、社会党が逃げて、連立が壊れていく状態になっていったわけですからね。」

と、述べている。

国民にとって痛みとなる改革を行おうとすることで浮足立つ政権つぶしの手法や、理念の弱い日本の国会議員たちが組む連立のもろさは、

(理念や思想をもとに並走できないから、人間関係の感情論であっさり崩壊する)20年前からまったく変わっていない。

 

小沢グループも中途半端な勢力を保持しつづけて、リーダーになれない場合は参加しているグループになにひとつ尽力しないことの繰りかえし。

結果、選挙が近づくといつも自分の椅子の確保だけに走って風見鶏となり、政権の足を引っ張る勢力になるだけなのもいい加減にしてほしい。

「私たちはコバンザメの風見鶏です。」と言っているような記者会見に、よくまぁ顔をさらせるものだと妙に感心する。

 

しかし卑怯者の私は、半ば諦念の境地でもあります。なぜローマ帝国をはじめ、圧倒的な繁栄を誇った数々の国家は滅んでいったのでしょう。

原因を頭では理解していても繁栄を誇っていたときの夢から覚めず、(痛みを伴う)対処ができないままに再生不能に陥っていくのでしょう。

その過程を体験するのもまた一興、自分に家庭がなくてよかった、などと考えてしまう私は、次世代の方々にさらせる顔を持っておりません。